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「海外移住で体験したこと考えた事。三十年で出会ったもの」
東南アジアで着実に発展してきたタイ。この激動の時代三十年を起業家として生きた著者の、七転八倒の人生を伝えたい。ビジネスやプライベートで出会った人や家族、市民を従わせる者としか考えない官僚たち、ルール無用の商売人たち、偶然出会ってしまった事故や事件、経験を通し考察したこの国の社会、歴史まで。
著者: 小川邦弘
日本税理士合同事務所タイランド ogawa@nihon-zeirishi-cooperate.com

タイで活躍する企業(インタビュー・シリーズ1)

タイコン・インダストリアル・コネクション PLC

投資促進部マネージャー 藤﨑陽子様

 今日は、タイへ進出する日系企業に対するサポートの一翼を担う、レンタル工場開発の最王手、タイコンさんにて日系企業に対する窓口になっている藤﨑さんにお時間をいただいた。

 当社は1990年以来、タイの5大財閥であるバンコク銀行の傘下にて、レンタル工場開発の最王手であり最古参の企業である。タイ国内の代表的な15の工業団地に於いて500棟のレンタル工場を展開する上場企業として、日々進出企業のサポートを行っている。

 特に藤﨑さんは、工業団地のレンタル/購入の相談にこられた企業一社一社、工場用地以外の相談事、例えば、会社登記・会計・操業ライセンス・人事労務といった内容に対しても現地のネットワークを活かして信頼のおける適切なコンサルタント会社を紹介してくれるといったきめ細やかなサービスも提供してくれる。こうしたネットワークを持てるのもレンタル工場最大手の会社だからというだけではなく、藤﨑さんの人柄という部分が大きく占めているという印象を受けた。

 さて、これだけ大きな展開をされていれば、3年前の洪水騒ぎで被害に遭った物件も一部抱えているのは当然だが、政府と開発者側の治水、灌漑等々対策を実施したの結果、すべての物件に於いてすでに洪水の心配は払拭されている。

 タイ国内には多くのレンタル工場が開発されているが、当社は建屋周辺スペースにゆとりを持たせた設計、自由にカスタマイズできる2階スペース、最新の技術を導入した建築で他社の追随を許さない差別化を行い、稼働率は開発中の物件を含めても75~80%の実績を誇る。

 実は上述の「建屋周辺スペースにゆとりを持たせた設計」というのは、タイ建築関連法からもあとあと非常に重要になってくる。というのも、タイで一般他社のレンタル工場では賃料を高く確保するため工場を敷地面積目一杯に建てている物件が多い。しかし、工場というものは本体の建屋のみでは収容できないものがある。それは、機械室・倉庫・キャンティーン(社員食堂)などである。機械室でいえば騒音、倉庫は温度、キャンティーンは匂いという様に工場内とは分けて建てなければならない事情を抱える。

 ところが、タイの建築関連法では工場の壁から5m以内に別の建物を建ててはならない、とされている。そのため当社の「建屋周辺スペースにゆとりを持たせた設計」が必須となる。さらに利用企業にとってメリットが大きいのは、賃貸料がレンタル工場のみに発生する点だ。 つまり、工場本体の周囲に建てた機械室・倉庫・キャンティーンなどは賃貸料がすべて無料となる。

 製造・設備業でタイに進出される企業はぜひこういった一見するだけでは分からないところも含めて事業地候補のメリット・デメリットを検討して欲しい。   
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