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「海外移住で体験したこと考えた事。三十年で出会ったもの」
東南アジアで着実に発展してきたタイ。この激動の時代三十年を起業家として生きた著者の、七転八倒の人生を伝えたい。ビジネスやプライベートで出会った人や家族、市民を従わせる者としか考えない官僚たち、ルール無用の商売人たち、偶然出会ってしまった事故や事件、経験を通し考察したこの国の社会、歴史まで。
著者: 小川邦弘
日本税理士合同事務所タイランド ogawa@nihon-zeirishi-cooperate.com

タイ国 外国人事業法

 当地では外国人事業、つまり法人であれば外国資本の出資比率が49%を超える会社組織に対し3種の制限業種を定め、この様な事業を禁止している。

第1種 新聞発行やテレビ放送、農漁業、不動産売買等々「特別の理由により外国人が営むこと
   のできない業種」
第2種 
 1類 武器や航空機、船舶の製造販売補修、国内輸送や国内航空等の「国家の安全に関する事
   業」
 2類 養蚕、シルク、美術品や伝統工芸品の製造等「芸術、伝統、民芸品に影響を与えるもの」
 3類 砂糖黍からの製糖、塩田でのまたは岩塩からの製塩、鉱業、木材加工等の「天然資源ま
   たは環境に影響を与える事業」
第3種 精米、水産養殖、会計・法律サービス、建築、仲介業、競売業、小売・卸売業、広告業、
   ホテル業、観光業、飲食店、種苗・育種業、その他サービス業等々の「外国人との競争力が
  まだついていない事業」

 以上の規制業種に関し、第2・第3種はタイ国投資委員会(BOI)の奨励認可があれば行うことが許され、または第2種は閣僚の了承に基づき、商務大臣の許可を受けた場合には行うことができる。さらに第3種では、外国人事業委員会の了承に基づき、商務省商業開発局長の許可を受けた場合には、外国人企業による事業推進が可能となる。

 通常、日系企業が関わる可能性の高い業種は第3種に分類されており、現地側出資者を得られず、しかも投資委員会(BOI)の奨励業種に当たらない事業に於いては、上記外国人事業委員会に対し許可申請を行うことになる。

 申請書には事業内容、投資規模、3年間の損益シミュレーション等を記載するのだが、投資委員会が海外からの直接投資を呼び込む営業組織という一面を持つのに対し、こちらはあらかじめ禁止された事業の中から、特にタイという国家に対し当事業がどの様なメリットを与えるのかという点で評価し、審査の結果認められた場合には特別に許可をしましょうという制度であることから、手続きには相当な労力、努力を要する。関係する役員全員のインタビューを求められる場合もある。

 特に重視される点は、タイ人雇用の促進、タイへの技術移転そして物をいうのはやはり投資額の条件である。

 そして投資条件・申請内容が認められれば申請受理となり、翌月の審査委員会で審査を受け、のちに結果が通知される。通常申請から許可証受理までには2~3か月を要する。

 費用実費は、申請手数料2,000バーツ、許可手数料20,000バーツ、ライセンス料として登録資本金額の0.5%(最高で25万バーツ)となっている。

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