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「海外移住で体験したこと考えた事。三十年で出会ったもの」
東南アジアで着実に発展してきたタイ。この激動の時代三十年を起業家として生きた著者の、七転八倒の人生を伝えたい。ビジネスやプライベートで出会った人や家族、市民を従わせる者としか考えない官僚たち、ルール無用の商売人たち、偶然出会ってしまった事故や事件、経験を通し考察したこの国の社会、歴史まで。
著者: 小川邦弘
日本税理士合同事務所タイランド ogawa@nihon-zeirishi-cooperate.com

時事コラム「エリック・クラプトン武道館公演」

またまた今回もタイとは全く無関係、しかも興味の無い方々にはスルーしていただくしかない音楽の話題だが、その後3日間を経ても感動冷めやらぬ、とにかく何かを著さずには居れない心境なのだ。去る4月18日私としては人生3度目のクラプトン公演鑑賞に赴いた。初回は彼の初来日公演、1974年のことだった。その後は約15年前に一度、今一度はタイの政治騒乱でツアー自体がキャンセルされた。そして今回、もう一度は無いかも知れない78歳のクラプトンが目の前に現われた。何とラッキーなことに私は舞台の前2列目にいる。

新曲(らしい?)から始まったが3曲目からは往年のスタンダード・ブルースで完全にやられた。特に彼自身数多くのヴァージョンで演っているKey to the Highway、Hoochie Coochie Man等、年齢を感じさせない相変わらずのボーカル&ギター、その後初来日の頃新曲としてヒットしたレゲエ・ナンバーI shot the Sheriff、ここまで来たら興奮し過ぎて何が何だか分からなくなってきた。

そして舞台はアンプラグド・セットに移行し、オールドブルースの巨匠Robert Johnsonの名曲Kind Hearted Woman Bluesを完璧なオールドブルースギターで奏で、やがて有名なヒット曲Tears in Heaven(唯一、タイの田舎町でもカラオケで歌えるナンバー)へと進む。

再びプラグド(エレキ)・セットに戻した幕開けは何とクリーム時代(1966~1968)の曲Badgeが始まりオールドファンは感涙に咽ぶばかり、クラプトンの姿が滲んでしまう。お約束のCross Road Blues(これもオリジナルはRobert Johnson)、そして最終曲は、嗚呼、待ちに待ったエレキヴァージョンの「いとしのレイラ」。一時はアンプラグドで静かに演奏していたが、初来日の際観客の殆どが熱狂して舞台下に駆け付けたナンバー(同行の友人の一人は舞台へ上がりエリックにキスしたとか、警備も緩かった時代)、これが聴けただけでも一生のお宝と云うくらいの貴重なひと時を過ごせた。しかも後日聞き付けた話によれば、今回6日間公演の内レイラを演奏したのは最初の2日のみで、3日目以降は「コカイン」に変更されたという。何という幸運だったのだろう。

講演後に合流した友人(週末にエリック公演だけの為にロンドンまで飛ぶというエリック狂)の話では、口開けのBlue Rainbowはジェフベックへの鎮魂を込めた曲、9曲目のSam Hallはやはりベックの為に奏でた英国の葬送曲、Tears in Heavenでは最近亡くなったゲイリーブロッカーの為、間奏にプロコルハルムの「青い影」を盛り込み、Badgeはジョージハリスンへの思いを込めて選曲するなど、亡くなって逝く同年代の友人・仲間たちへの追悼をコンサートで表現するなど、最早ギターの神様というより、彼の人格が神の域に達していると云っても良いのでは無いか。私個人にとっても、彼の盟友でモダンブルースの王と云われたB.B.キングが他界した際にYoutube等で公開された、半泣きの様な表情の追悼メッセージ映像は忘れ難いものとなっている。

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