弊社役員執筆の下記著書につきまして、すでにクラウドファンディング上での支援者募集は終了しておりますが、
ペーパーバック2,000円、電子書籍1,500円にてご注文を承っております。
https://camp-fire.jp/projects/view/547272
「海外移住で体験したこと考えた事。三十年で出会ったもの」
東南アジアで着実に発展してきたタイ。この激動の時代三十年を起業家として生きた著者の、七転八倒の人生を伝えたい。ビジネスやプライベートで出会った人や家族、市民を従わせる者としか考えない官僚たち、ルール無用の商売人たち、偶然出会ってしまった事故や事件、経験を通し考察したこの国の社会、歴史まで。
著者: 小川邦弘
日本税理士合同事務所タイランド ogawa@nihon-zeirishi-cooperate.com

コラム「肥満」

現在タイの人々の肥満率は40%を超え、アジアのトップクラスだという。確かに私が初めて訪れた1980年代のイメージではとてもスマートな人たちであったが、10年前くらいからか極度に肥満している人は全く珍しくも無くなった。さらに運動不足が影響し、膝を痛めて不自由な歩き方をしている年配の方を本当によく見かける。

原因は知られている通り食生活の変化で、油分と糖分が高いタイ料理を、豊かになったことから大量に取ってしまうことと運動不足である。かつて親戚がバンコクに滞在した時(私の結婚式のためだったかも知れない)、少しのおかずで大釜いっぱいのごはんを平らげてくれるのに驚いたものだが、あれから特にバンコクのタイ料理の味付けはどんどん甘くなり、今では外食のタイ料理というものを食さなくなった。これは高カロリーを避けるという意味ではなく、甘くするべきでない料理が甘いのは受け入れられないということだ。唯一イサーン(東北地方)の料理だけは全く甘くない味の店もあるので、その様な店を選ぶことにしている。イサーン料理にしてもバンコクナイズされた店は概ね甘味になっているので避けるしかない。本来の素朴な味(大抵かなり辛い)や佇まいを保っている店、ということになる。

最近では、僧侶までが肥満に悩んでいるという。食事はすべて托鉢で賄うというのが戒律に沿った生活であるから、そこに選択の余地はなく、信者が「徳を積む」為に毎朝寄進したものを食すのみである。しかし元より午前中に一回だけの食事で暮らす筈の僧たちであるから、1日一食で肥満するものなのか。その戒律が守られなくなっているのか、その一食が大量なのか、あるいはその生活パターンが却って肥満を招くのか、その辺りは来週早々に会う予定である友人(現職の僧、タイの修行僧が職なのかは不明)に会うので聞いてみようと思う。とにかく寄進されるタイカレーなどの食事や菓子類がかなりの高油脂・高糖分らしい。
 
我々の世代から下では、健康維持を意識し日々運動を心がけている者も多いが、そこは個人主義の国、気を付けて生活する側と全く意に介さない側がはっきり分かれていることと想像する。例えば、小中学校の体育教科なども積極的では無いのではないか。社員旅行で海へ行くこともままあるのだが、全く水にも入らない数人の社員が一日ただ座って景色を眺めている光景は象徴的だ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です